SSDとHDD 物理破壊方法の違いについて

SSDはHDDと同じ破壊方法ではデータが取り出せてしまいます!

 HDD(ハードディスク)とSSDは、どちらもパソコンやサーバの主要なデータ記録媒体として機器内に装着されています。

 機器の内部にあり、物理的にどのように記録されているのか見えるようにはなっていないので、多くの人はその違いを「SSDの方が速い」くらいの認識で、記録されている方法が全く違うことを知らない方も多いのではないでしょうか?

 HDDは「円盤に磁気で記録」しています。

 その一方で、SSDは「電子チップに電気で記録」しています。

 HDDの記録をしている円盤は、複数枚で構成されていますが縦に積み重なっているため、ひとつの円盤に向かって垂直方向に底面まで貫けば、全ての円盤が破壊されます。そのため、決まった位置に穴を空けるだけでデータの読み取りが現実的に不可能となります。

 また、HDDは外部から強力な磁界に晒すことにより円盤の磁気を乱れさせてしまう方法でも破壊できます。強力な磁界を発生させる「磁気消去装置(Degausser)」という専用の装置もあり、昔から廃棄処分用に使用されています。
 一方で、SSDは磁気を当てても全く影響が無いため、磁気破壊方式の装置を使用して破壊したつもりになっても、データがそのまま残ってしまっている状態になってしまいます。そのため、HDDでは候補になっていた磁気破壊は通用せず、SSD処分方法の選択肢に入れることができません。

 SSDの記録をしている電子チップ(NANDメモリ)は、基板の上に一個だけの場合もありますが、複数個で構成されている場合も多く、平面に横並びとなっているため、一個を破壊したとしても他のチップが無傷で残っていてデータも残存している可能性があります。また、チップの配置は製品によって異なり、位置や規格がどのようになっているのか公表されていませんので『SSDならこの位置だけを破壊すればデータの読み取りができなくなる』という全てに共通する正解がありません。

 よって、基板の上のチップを全て壊すためには、基板の大きさの範囲を全てくまなく破壊する必要があるのです。

SSDのチップを全て壊すための専用ツールを用いる破壊装

 SSDのチップを、モデルを問わずに全て破壊するには、SSDのカバーを外して基板の上のチップを一個一個壊していく方法もありますが、精密ドライバーで時間を掛けて分解する必要がある上、ある程度の専門知識もなければチップの壊し残しが発生してしまうかもしれず、確実に破壊するにはハードルが高いです。

 そこで、SSDの破壊を行うために設計されたツールを有する記憶媒体専用の破壊装置「ストレージパンチャー」を使用する方法があります。

 手動式は6トン、電動式は10~12トンの強力な圧壊により、SSDの基板全面を5mm間隔以下のピッチで凸凹に折り曲げ、全ての記録チップを割ります。
 基板のみであるM.2タイプはもちろん、筐体(カバー)に基板が囲われている2.5インチタイプが筐体ごと壊せるので、分解の手間やノウハウも不要です。どなたでも簡単かつ安全にSSDのな破壊を実施することができます。

 SSDの利用が一般的となっている今、廃棄処理には「記録チップ全て破壊ができる物理破壊装置」をご選択ください。

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